ホタルイカで有名な滑川市は、ふるさと創生事業として「ホタルイカ」のほかにも「ホタルの飛ぶ里」「星空のきれいな里」を柱として「光の街なめりかわ」を掲げています。
しかし、農地整備等により環境が変化したため、ホタルも、そして餌となるカワニナも減少してしまいました。戦前には風物詩となっていたホタルたちが、現在ではほとんど見られなくなっています。
そこで、再びホタルが飛び交う豊かな自然を取り戻したいという願いから、この東加積小学校の地で、ホタルの人工飼育を続けています。
飼育活動
≪ ホタルの産卵 ≫
飼育活動は、6月、飼育箱のホタルが産卵したときから始まります。5・6年生が中心になって、卵を産み付けた水苔に毎日霧吹きで水分を与えて乾燥を防ぎ、孵化を待ちます。
≪ 幼虫の誕生 ≫
7月。産卵箱の水の中で、1.5mmくらいの大きさの幼虫が孵化します。慎重に幼虫をスポイトで一匹一匹吸い上げ、幼虫飼育用のバットの中に入れます。
≪ 幼虫の世話 ≫
幼虫をホタル川に放流するまで、毎日餌を与え、水の取り換えや水温等の管理が続きます。
餌は巻き貝の一種であるカワニナです。腐りやすい内臓を取り除いてからすりつぶし、幼虫に与えます。
水温や水質に気を配り、スポイトとしゃもじを使って排泄物を取り除く毎日の作業は、暑い夏の日にはかなり大変です。
≪ カワニナの飼育 ≫
生まれたときは1.5mmだった数百匹の幼虫を、30.0mmになるまで育てるためには、大量のカワニナが必要となります。
近年、河川・農業用水のコンクリート化や農薬散布などにより、ホタルばかりでなくカワニナも減少してきています。そのため、キャベツなどの餌を与えて、カワニナの飼育もしています。
≪ 幼虫の放流 ≫
12月。毎日、大切に育てて大きくなった幼虫を、敷地内にあるホタル川や、北陸自動車道 有磯海サービスエリア(上り線)せせらぎに放流しています。
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